ちょこがカカオに

推しは推したい時に推す

アイドルオタク11年目、海の向こうのアイドルを知る。

 

アイドルオタク11年目。

タイトルを考えて数えてみて、自分で引いた。

 

まだたった18年しか生きていない私の人生の11年間はアイドルと共にあると言っていいと思う。

そしてその11年間のオタク人生において、私が「推し」としてきたのは常に、ジャニーズ事務所のアイドルだった。

もちろん今も彼らのことが大好きだし、今後もそう簡単に変わることはないことだと思っているけれど、私のオタク人生は今新たな変化をしようとしている。

 

ここまでの私のアイドルオタク人生の中で、1番大きかった変化は私が山田涼介というアイドルに出会ったことだったと思う。

それまでずっと嵐しか目に入らなかった私にとって、新たなアイドルを知るということはとても大きく、そして楽しかった。

ジャニーズ事務所の数多のアイドルをおおよそ全て把握し、今や推しグループ4組、自担7人というカオスを繰り広げている私の全ての発端はそこにあった。

 

そんな大きな変化が再び起ころうとしている原因は、新たな推しとなるであろうアイドルが「海を超えた先にいる」からに他ならない。

勿体ぶっても仕方ないので原因となるアイドルが誰か先にお伝えするべきだと思うが、あまりにもビックネームすぎてなんだか恥ずかしいし、もはや笑ってほしい。

そのアイドルとは、世界的にも有名なK−POPアイドルBTSである。

 

今までジャニーズ事務所のアイドルしか推してこなかった私は、簡単に言えば食わず嫌いをしていたらしい。

なんとなく、漠然とした嫌悪感すらあったかもしれない。

特に何かあったわけでもないのだけれど、強いていうならば中学生の頃にK-POPが好きだったクラスメイトは基本一軍女子と呼ばれるポジションの子達で、ジャニーズ好きな私たちを見下すようなことがあったから、イメージとして少し苦手だったってくらい。

 

最近はジャニーズと韓国のアイドルとの掛け持ちファンも大して珍しくなくて、今までにも何人かの友達から何度も話を聞いてきたし、軽く布教的なこともされていたと思う。

しかし、何度説明されても私はBTSのメンバーの顔と名前を覚えることすらできなかった。

つい3ヶ月前くらいまで、BTSを9人組だと思っていたほどには、私は彼らのことを何も知らなかった。

そんな状態から私がこんなになるまで仕立て上げられたのは、これまで私に彼らを布教してきた数多の友人たちの誰よりも熱心に私に彼らを布教する猛者が現れたからなのだけれど、それもまたタイミングとかいろんな巡り合わせだったと思う。

 

最初はあまりに見分けがつかないことが面白くて、しょっちゅう変わる髪色や、メイクの違いで顔の印象も変わる彼らを見分けられるようになりたいという興味だった。

それまではずっと、よくおばあちゃんとかがアイドルを見て言う「みんな同じに見える」状態だったので、本当にわからなくて。

何しろその友達の推しがどれかすら毎度わからなくなるので、見せられるたびにどれが誰か当てるクイズにハマった。

でもそれって今思えばわざわざ彼らを目を凝らして見ていたわけで、積極的に興味を持ってしまっているなと思わなくもない。

 

何しろ彼らはめちゃくちゃ踊るので、MVを見せられたりしても動きが速すぎて判別がつかなかった。

ただ、そんな遊びを少ししていると突然BTSはやたら日本の音楽番組に出演するようになる。

後々それは日本版アルバムが発売したからだとわかるのだけれど、そのテレビラッシュにより私が彼らを見る機会は格段に増えることとなる。

しかも、その音楽番組で歌われるアルバムリード曲「Stay Gold」や日本の映画主題歌「Your eyes tell」は座ってたりスタンドマイクだったりで歌うゆったりとした曲だったために、今までより格段に判別がつく。

結果、私は2020年7月13日のCDTVでついに7人全員の顔と名前を一致させ、クイズに初めて全問正解することとなる。

 

 

さて、問題はここからだった。

私は全問正解したといえどこの時点では別に誰かを好きになったりはしていない。

しかし、布教担当は想像以上にやり手であった。

私が全員の顔と名前を一致させた瞬間から、途端に様々なエピソードや写真などをどかどかと食らった。

そして、気がついたら沼に肩まで浸かってた。

 

具体的に何がいいみたいな話は私みたいなど新規が語ることではないと思うけれど、決定打となった二つの要素についてお話ししたい。

 

一つ目は、グループ内に「推し」的な存在が発生したことだった。

何より想定外だったのは、最後の最後まで消去法で見分けていた、要するにちゃんと顔を認識できていなかったその人が、想像の五倍くらいはタイプだったこと。

全員の名前当てに成功した後、踊っている映像でも見分けがつくのか気になって久々にMVを検索して試聴したのだけれど、その時に見たのが「FAKE LOVE」のMVだった。

「FAKE LOVE」のMVは冒頭に2人顔面ドアップが映るのだけれど、それが偶然か否か私が最後まで見分けのつかなかった2人だった。

実際にはJINとJUNGKOOKなのだけれど、本当にこの2人が最後まで見分けがつかなくてずっと消去法からの勘状態だった。

ただ、そのMV冒頭のどアップ2人目をみた時、私は衝撃を受けた。

「こんな超絶美しい子いたっけ!?」と。

もちろんみんなとても美しいしかっこいいのだけれど、彼の顔があまりに綺麗で私は心底驚いてしまった。

そしてなにより、私がそんな美しい顔を今まで認識していなかったことに驚いた。

こういう時は有識者にと思い件の友人にこのイケメンは誰だと問えば、「それがグクだよ」とのこと。

 

はい??????

 

こんな美しいなんて聞いていない。今まで長い前髪で隠されていたのはこんなイケメンだったのか…

 

そんなことに気がついてしまえば沼なんてもう目の前で、MVでもファンの作ったまとめ動画でも見れば見るほどかわいい、かっこいい、美しい。

気がつけば私は彼の虜になってしまっていた。

 

もちろんこれはあくまで私の一例であり、単純に彼・ジョングクが私の好みにドンピシャだったというだけの話だけれど、これは本当に私にとってみたら大インパクトだった。

 

そんなわけで沼に片足どころか両足突っ込んだ私、驚くことなかれ、まだこれはクイズに全問正解をしたその日。

その後も気になってしまって止まらないYouTube視聴は、私に新たな発見を山ほどさせてくれた。

そして、そのうちの一つが決定打の二つ目。

 

7人の絆と仲の良さがエグすぎる。

 

そもそもジャニーズのアイドルグループが好きな時点でこれ系に弱いことは百も承知だった。

ジャニーズのアイドルはいちゃいちゃベタベタは日常茶飯事で、私の推しグループはみんなくっついてないと死ぬんかレベルで距離感バカなのだけれど、なんかもう次元が違う。

「好き」とか「仲がいい」とか言う話以上に、各々メンバーにドチャクソ重い愛を抱えていらっしゃる。

何より、7人一緒にもう何年も同じ家に住んでいると言う時点で、相当えぐい。

ジャニーズにも昔は宿舎制度なんてものがあったけど、それはあくまでも一人暮らしができないようなJr.の子のためのもの。

彼らはすでに全員が二十代でありながら7人で宿舎生活を続けているらしいし、少し前まではルームメイトなんてアツすぎるものまであったそうで。

コンビとかシンメとかそう言うのがこの上なく大好きなジャニーズ育ちのオタク、そういうのにほんとに弱い…

イチャイチャとかベタベタももちろん(?)するんだけども、なんかそれに留まらない異様な距離感…なんだろうな、物理的にじゃなくて、心理的な距離感がとんでもなく近いんだと思う。

みんなお互いがお互いを理解し合って、時々かわいい喧嘩とかして、わちゃわちゃしてる…

うん、嫌いな理由がないです…(完敗)

 

 

さて、そんなわけで凄い勢いで沼にドボンした私だったが、それから1ヶ月経った今大きな壁にぶち当たっている。

簡単に言うならば、彼らが"スターすぎる"ということ。

私が今まで推してきたアイドル達ももちろん有名だし様々な素晴らしい功績を残しているし本当に凄い人達なのだけど、こればっかりは規模感が違う。

自分が自分より年上のアイドルでも「頑張って売れようね!」的なスタンスで親目線になって推すタイプのオタクであるが故に、新規で推すには彼らは雲の上すぎると感じてしまった。

バラエティーなんかを見ていれば今まで見てきたアイドル達となんら変わりのないわちゃわちゃかわいいアイドル達なのに、呼ばれるステージや番組での紹介のされ方など、彼らを知れば知るほどその規模と凄さを見せつけられる。

 

それは1ヶ月間彼らを知るために様々なものを見てきた中で、心にずっと引っかかっていたことで。

そして、先日放送されたBTSの後輩グループを作るオーディション番組「I-LAND」に"先輩"として出演しているBTSを見て、これだったんだとハッキリした。

 アイドルの卵である練習生たちももちろんBTSを尊敬の眼差しで見ているし、練習生に向けたコメントの一つ一つもとんでもなく重みがあって、それだけの積み上げてきたものを感じて。

今までの推しと同じノリで「うちの子すごい!やっぱ好き!」的なことを思ってみてからふと、「いや、私にうちの子扱いする権利ないのでは…?私が出会った時にはすでに大スターだから…もしかしてこれからどんなに長く推したとて私って新規!?」みたいな。

 

ジャニ掛け持ちの先輩である前述の布教担当にこのことを相談したら、そんなこと気にしなくていいって言ってくれたんだけど、それでもやっぱり気になってしまう。

もちろん周りの古参のこともそうだけど、それ以上に自分の心持ち的になんか変な感じがする。

こんなのは慣れなのかもしれないけれど、今現在、知ってからたった1ヶ月の私にはまだこの相当イレギュラーな新たな推しの推し方を確立できそうになく、ずっと違和感が残ったままになっている。

 

なにせこんなにも完全な新規の心持ちで推しを作ること自体が6年ぶり、いろいろそれどころじゃない中でのこの状況なので、どうしていいかわからないままになってしまっているのだ。

 

ただ、私は大事なことを知っている。

「推しは推せる時に推せ。」という名言を。

誰が作った言葉か知らないけれど、本当にその通りだと思う。

先延ばしにしているうちにアイドルは育ち、そしていなくなることもある。

自分が今好きなら、その好きという感情を大切にして、後悔しないようにするべきだとここまでの長いオタク人生で私は嫌というほど学んできたから。

聞いた話ではBTSも韓国アイドル特有の兵役に行く時がもうすぐそこに近づいているらしい。

ちょっと躊躇っているうちに見られなくなってしまうかもしれない。

 

兵役に行くのは2年間。もうすでに2年間最愛の最推しの帰りを待っているオタクだから、推しがいない2年間の長さ、辛さを知ってる。

今ここで推しにしたらその2年間を近いうち再び味わうことになるのはわかっている。

それでも、だからこそ今のうちにたくさん知って、見ておかなければならないと心底思った。

 

昨年5月に記事にもしているけれど、私は自分の「好き」の感情に素直になることに決めたのだ。

推し感情の躊躇いや戸惑いなんてそのうち消えるし、ましてや周りのオタクに配慮して自分の気持ちに逆らう必要なんて絶対にないから。

 

というわけで、めちゃくちゃど新規、超初々しい心持ちで今後も沢山アイドルを愛でたいと思う所存です。

ARMYの皆様の目にこれが届くことがあるかわからないけれど、もし届いたのならどうぞよろしくお願いします。

 

ここから彼らを長期的に推していって、いずれ自分がもう新規ではないかなと思えるくらい彼らのことを知っていけたら、その時にはまたこの新規の心持ちを忘れているだろうなと思う。

初心忘れるべからず、というのはこういうことだろうかとなんとなく思ったから、これはいつかの自分に向けた備忘録としたい。

 

またも長々と自分語りだったけれど、最後に一つ。

新たな推しができる時って本当に、とんでもなく楽しいよ。